子どもにイライラしてしまうのはなぜ?

今日は「子どもにイライラしてしまうのはなぜ?」というテーマでお話したいと思います。

相手に対して、ついイライラしてしまう人へ知っておいてほしい内容です。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼ 私が教えるとケンカになる
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

塾を始めてから、多くのお母さん・お父さんとお会いしてきましたが、意外と多かった相談の一つに「私が教えるとケンカになっちゃうんですよね。」というものがあります。

共感できる人も多いのではないでしょうか(笑)

子どもの勉強に対して関わっていると、ついイライラして怒ってしまったり、なんでこんなのも分からないの!と強く言ってしまう人も少なくないと思います。

それが続いてしまうと親子関係も悪くなりかねない、じゃあ塾に入れようと考える訳ですね。

もちろん塾に入れる理由はそれだけではないと思いますが、これが解決できたら塾に入れる理由の一つが解消できるかもしれません。

イライラの正体を知ることで、少しでも気持ちが楽になってくれたら嬉しいです。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼ イライラの正体とは
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

では、なぜ子どもに対してイライラしてしまうのでしょうか。子どもに限らず、部活の後輩、会社の部下など、自分よりも立場が下だと思っている人に対してイライラしていることが多そうです。

相手に対してついイライラしてしまう、、その正体は相手への「期待値」です。

期待という言葉は良い意味で使われることが多いですが、反面期待値を超えてくれないと相手に対して不満が生まれます。

例を挙げると、

【期待】毎日1時間くらい勉強してほしい。

【行動】勉強はしているが15分~30分程度

【結果】うちの子は全然勉強してない!

このようなイメージです。

基本的には、この期待値と相手の行動のギャップによって、イライラという感情は生まれます。

さらに、この期待値というのはいつも同じではないという性質もあります。

①平均60点のテストで90点を取る→お家でたくさん褒める→次のテストで70点になってしまった→前回よりも20点も下がってるじゃないか!と怒ってしまった。

②子どもがお皿洗いを手伝ってくれた→ありがとうと感謝を伝えたら、毎日のように手伝ってくれた→手伝ってくれなくなって、なんで手伝ってくれないの!?と怒ってしまった。

これらの例は、感動や感謝が当たり前、つまり期待に変わってしまった瞬間です。

それまでは純粋にありがとうとかすごいじゃんと思えたことが、いつしか当たり前(期待)に変わってしまい、それを下回った行動をされると不満に感じる。我が子に対しては愛情が深い分、期待値も高くなりがちです。実際にそのような経験をされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そして「期待」は相手に向けているものではありますが、「期待」のスタート地点は「自分自身」です。

つまり、イライラしてしまう原因を作っているのは自分自身ということになるので、相手との向き合い方を知って、心に余裕を持てる人を目指しましょう。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼ 目線を相手に合わせる
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

では、どうすれば心に余裕を持てるようになるのか、ということをお話したいと思います。

イライラの原因は相手に対する期待値と、それに対する行動のギャップで生まれるという話をしました。そしてその相手に対する期待値は自分自身が作っているということも。

要するに期待値をコントロールすることが大切で、自分で基準を作り込みすぎないことが大切です。

30分程度勉強しているという行動は同じでも、「毎日1時間以上勉強してほしい」と思うか、「毎日机に向かうことが大事」と思うかで、こちらの受け取り方はかなり変わります。

行動は同じなのに、前者なら「全然勉強してない!」になりますし、後者なら「今日も取り組んでいて偉いね!」となります。

子どもに勉強を教えるときもこの感覚が大事で、自分の基準(これくらいで伝わるだろう)で教えようとすると、それが分かんないから困ってるんじゃん!と言わんばかりに反発しだします。その反発に対してこちらもイライラしてしまうんですね。

この場合は、目線を子どもに合わせてあげることが大事なので、「(教科書などを一緒に見ながら)こうやってやると解けそうだけどどう?できそう?」などと、相手の反応を見ながら、どこから分かってないのかを一緒に探すくらいの気持ちで接してあげると良いと思います。

分からない子に分かりやすく教えるのはそれなりのスキルがいるかもしれませんが、子どもにとっては教えてくれることよりも一緒に考えてくれることの方が安心しますし、分からないところが分かるとお互いにすっきりするのでオススメです。

なお、子どもによっては何でも聞けばいいやとなってしまうことがありますが、それだと自分で考えない子になってしまうので、時には自分で考えさせることも大事。私も塾では問題に答える前に教えてと言われても基本答えません。「間違ってもいいから一回自分で答えてごらん」と伝えてまずはやらせてみます。それから教えるかどうかの判断をしたり、やらせてみたら手が止まってしまって厳しそうだなと判断したら手を差し伸べるようにしています。

そういった形で、自分自身で基準(期待値)を作り込み過ぎずに、子どもに目線を合わせてあげることで、心に余裕を持って接してあげられると思うので、まずはできることから始めてみてくださいね。


今回のお話は以上ですが、なぜこのような内容の記事を書いたかというと、私自身も教えていてイラっとしちゃう瞬間ってやっぱりあるんですね。その感情が出てくる度に自分の未熟さに嫌気が刺したりします。それでもぐっと堪えて、ここまで目線を下げても合わないならとことん下げてやろうじゃんって思いながら生徒と向き合ってると、新しい発見に気づけたりして、それが最近楽しくもあるんです。

結局、教えているようで教えてもらっているし、育てているようで育ててもらっているんですね。

イラッとして、なんでこんなのも分からないんだと感情に任せて怒ってしまっていたら、学べる貴重な機会を失ってしまうことになるので、イライラの感情が少しでも出てきたらこれはチャンスだとこの先の自分に言い聞かせていけるように今回の記事を書きました。

同じようなことで悩んでいる人の気持ちが少しでも楽になってくれたら嬉しいです。誰からでも学ぶという気持ちを大切にお仕事も、子育ても、お勉強も頑張っていきましょう。

読んでいただきありがとうございました。次回はそろそろお勉強の仕方についてもお話していきたいと思います。興味がある方は続きを楽しみにしていてください。

コメント

このブログの人気の投稿

【考え方編】人は忘れる生き物。忘れることを前提に勉強の仕方を設計しよう。

「成長」に関する大事な考え方